また観たくなる舞台・映画をゆるりと。

心に潤いをくれるミュージカルや映画などを観て感じたことを、思うままに。

宝塚歌劇 雪組『凱旋門』

パリで難民として暮らす若者の生き様

 

ミュージカル・プレイ

凱旋門
エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-

 

凱旋門』のストーリーはとても暗く、

ナチスが政権についた頃のドイツから逃れ

パリで難民として暮らす若者たちの生きづらさが描かれていました。

 

今の時代だからこそ、

この日本でも“難民”という言葉や差別について

「自分には関係ないわ」と聞き流さず、考えることができる。

 

お芝居として見ると、宝塚のみなさんは

きらきらとまぶしすぎて……。

それでもこの作品を上演されることで、

まったく知らなかった『凱旋門』という作品に触れられる。

 

知識ゼロだったので少し調べてみると

1948年に映画が作られていました。

ヒロインを演じたのはイングリット・バーグマン

でも、レマルクは執筆時

当時の恋人マレーネ・ディートリッヒをイメージしたそう。

彼女の出演作をいろいろ見たわけではないけれど

ビジュアルはよく知っている。

ディートリッヒなら、ラヴィックが恋に落ちるのも納得。

思わずため息……。

 

あとは、雪組トップスター望海風斗さんの演技を

もっと観られたらもっとうれしかったな。

  

ショー・パッショナブル
『Gato Bonito!!』
~ガート・ボニート、美しい猫のような男~

 

打って変わって陽気なステージ。

宝塚歌劇の最大の魅力だと私が感じているのは、

1幕でどんなにしんみりしても、劇場を出るときには

必ず笑顔になれるところ。

 

しかもラテンのリズムって大半の日本人は大好き。

なぜかしらと考えてみたことがあって、

出した結論は

「日本人には夏祭りの血が流れている」から。

全国各地、さまざまなお祭りがあるかと思いますが

あの独特な熱気の虜になる人は多いのでは。

 

舞台で歌い踊る生徒さんたちの楽しそうなこと!

人がはしゃいでいる姿は、見ているほうもワクワクするもの。

休憩時間までの

あのしんみりした空気はなんだったのかと。

このギャップがたまらない。

 

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